この記事ではプラグインのアップデートの方法についてわかりやすく解説します。ワードプレスの更新と同様にプラグインのアップデートもサイトの健全性を維持するための大変重要なメンテナンス作業です。
プラグインにもアップデートが必要な理由は↓の記事で紹介しているので、気になる方は合わせてご覧ください。
更新の確認と事前準備
開発者によりアップデートプログラムが公開されたプラグインは、ワードプレスにログインするとすぐにわかるようになっていて、↓のように通知されます。
さっそく更新作業に入りたいところですが、必要に応じて事前準備をします。
サイトのバックアップをとる
更新後にサイトにログインできなくなる、閲覧できなくなるといったトラブルに備え、すぐに元に戻せるようサイトのバックアップをとりましょう。バックアップ方法はいくつかありますが、私は『Back WP up』というプラグインを使用して、定期的に自動的にバックアップを行っていますので、それほど気にすることなく更新作業を行っています。
私はワードプレスをすでに10年以上利用していますが、これまでプラグインが原因でログインできなくなるといった重大な障害が起きたことが1度だけありました。ちなみに、その原因となったプラグインが『Back WP up』だったという皮肉エピソード付きで、それについては↓の記事で解決方法と合わせて紹介しています。
その時は原因を特定できたのですぐに対処できましたが、どんなトラブルが起こるかは誰にもわかりません。『備えあれば憂いなし』の精神でバックアップは定期的にとるようにするのはもちろん、特に放置しているサイトを久しぶりにメンテナンスする場合は必ずバックアップを取るようにしてください。
その他の準備
より安全にプラグインの更新作業を行うには、更新するプラグインを予め無効化しておきます。
また、無効化している間にサイトを閲覧してほしくない場合には、WP Maintenance Modeなどを利用してサイトをメンテナンス状態にしておくこともお勧めします。
プラグインの更新作業
それではさっそく更新作業に入っていきましょう。
[ダッシュボード]⇒[更新]で更新ウィンドウを表示すると、まず今回確認すべきは、プラグインのアップデートの他にワードプレスの更新の通知があることです。
このような場合、まず最初に本体であるワードプレスの更新を先に行うのがベターです。
決定的な理由はありませんが、これは例えばPCやスマホ、タブレットなどどんなデバイスでも、アプリのアップデートの際には『OSを最新の状態で使用・インストールしてください』という注意書きがあります。
ワードプレスにおいて、ワードプレス本体がOS、プラグインがアプリという関係にある以上、まずはコア機能であるワードプレス本体のアップデートが優先です(と私は思っています)。
更新作業①ワードプレス本体の更新
まず、本体であるワードプレスの更新作業を行います。『今すぐ更新』をクリックすると自動的に更新作業が進みます。
この表示がされれば更新完了です、無事更新できました。
更新作業②プラグインの更新
もう一度[ダッシュボード]⇒[更新]で更新ウィンドウに移ります。
更新するプラグインにチェックを入れます。今回は一つだけなので、対象プラグインにチェックを入れると『すべて選択』にも自動的にチェックが入ります。
この画面が表示されれば、無事に更新完了です。
更新作業③更新するプラグインが複数ある場合
更新対象のプラグインが複数ある場合、無難な方法はプラグインを一つずつ更新することです。
万が一更新によりトラブルが起こった場合、まずは原因の特定が急務となります。もしプラグインの更新がトラブルの原因となった場合、すべて一括で更新を行うと、どのプラグインが原因か特定が難しくなります。
↑で紹介したように、私は以前にプラグインの更新後にログインできなくなるトラブルに見舞われましたが、原因の特定がスムーズであったため被害はほとんどありませんでした。
WordPressのバージョンと更新作業の違い(自動更新と手動更新
ここまで紹介してきたのは、従来の手動更新の方法ですが、ワードプレスのバージョンが5.5以降の場合、プラグインの自動更新が可能となります。
自動更新とは、ワードプレスがプラグインの更新を自動的に検知して自動的にアップデートしてくれる、というもので、自動更新設定にするには、↑の赤枠をクリックするだけでOKです。自動更新を設定した場合、例えば前日にログインした時には公開されていなかった更新が、ログオフ状態の間に公開されて自動的に更新され、次にログインした時にはすでに新しいバージョンになっていた、ということが日常的にあることを意味します。
でも・・・
プラグインの更新が問題でワードプレスに障害が起きた経験を持つ私個人としては、プラグインの更新はせめて自分で(手動で)行い、万が一の時には原因を特定して対処したいところだなぁ、と思います。だって、前日には普通にログインできたのに翌日にはログインできなくなっていて、でも自動ですべて行われていたために、どのプラグインが更新されたのか、コントロールパネルでも確認できない状態が恐ろしすぎます。もしそうなったときには対処のしようがありません。
このプラグインの自動更新機能は、本当に自己責任で使用する事が前提となるかと思います。
プラグインの更新でトラブルに合った時の対処法
まずは原因の特定を
まずは原因を特定する事が急務です。
トラブルが起こった直前にプラグインの更新をしたのであれば原因が更新作業であることはとても可能性が高くなりますが、もし同時にいくつものプラグインを更新していたのであれば、どのプラグインが原因だったのかを突き止める必要があります。
また、ワードプレスのバージョンが最新でなかった場合、各バージョンと各プラグインの不具合情報をネットで収集して突き止める必要があります。
それと同時に、現状の把握はとても重要です。まずはワードプレスにログインできるのかできないのか、そこは決定的なポイントになります。
以下、プラグインが原因であった場合の対処法の参考例となります。
ワードプレスにログインできる場合
ワードプレスにログインできる場合、何か操作をした前の段階に状態を戻すことが最短で問題を解決することができる可能性があります。
一つ目は、そのプラグインが公式プラグインであった場合、該当ページからプラグインのダウングレードプログラムをインストール可能なため、それをインストールする方法です。
二つ目は、バックアップを行っていることを前提として、ご使用のバックアップにより方法は異なりますが、ワードプレスを直近の状態に戻すと大抵の問題は解決します。その後に、詳細なトラブルの原因を解明する事も可能です。
ワードプレスにログインできない場合
もしワードプレスにログインできないような事態であれば、FTPソフトを利用して、該当プラグインを削除する必要があります。私はこの方法で、プラグインに起因する問題ではありませんがこれまで何度かトラブルを解決することができました。
私は以前、自分が何もしていないのにかかわらずワードプレスに突然ログインできなくなるという事態に遭遇しました。ログイン画面にはたどりつけるのですが、IDとパスワードを入力してもリダイレクトの連続で、どうにもワードプレスのコントロールパネルにたどり着けません。
何をどう調べても対処法がわからず、問題が発生した独自ドメインで運用しているサイトを一度削除し(データがバックアップしてあったため可能な方法です)、その後再度ワードプレスを再インストールする事も試しましたがダメでした。
結論として、本当の意味で最悪の奥の手なのですが、レンタルサーバー会社にワードプレスの有料インストールサービスを依頼しました。もちろんインストールは自分でもできますが、その手順を踏まなければ問題の解決はできないと判断したからです。
結果として、レンタルサーバー会社から『PHPファイルの〇〇に問題であったためそれを初期化しました』という技術的な内容の連絡がありましたが、私にはその詳細はわからず・・・でも、該当ドメインのサイトを復活させることができました。
プラグイン更新のまとめ
まず言えることは、不要なプラグインは入れないことです。インストールしてみたものの使っていないプラグインがあるのであればすぐに削除するか、もし残しておく理由があるのであれば無効化していくことをお勧めします。
もう一つは、ワードプレスの更新について把握しておくことも重要です。ワードプレスは現在、ブロックエディタでのフルサイト編集に向けたアップデートを繰り返しています。それにより自分のサイトに影響があるのかないのか、今後ブロックエディタを利用するのかしないのか、特にそのサイトで重要な位置を占めているプラグインがいろいろな意味で対応できるのかできないのか、そいう言ったことも把握しておく必要があります。